救荒植物データベース
内容
江戸時代に編纂された「救荒書」の図版、それぞれの文献での植物名、現在の標準和名、学名をデータベースにしました。救荒書とは、日常的に食べている農作物が干ばつ・冷害・水害などのために凶作となってしまった際に役立った野生植物(救荒植物)について、種類や活用法をまとめたものです。
災害が増加する現代、この知識が役立つことがあるかもしれません。またそのような緊急事態でなくても、身近な草花のどれが食べられるか、どうしたら食べられるかについて知っていることは、楽しみを増やしてくれるでしょう。
このデータベースでは江戸時代に刊行された6つの文献から情報を収録しています。これらの文献では、植物の図版が掲載されているため、説明文と図版から現代の植物名を推定しました。
利用規約
- このデータベースは、東邦大学理学部生命圏環境科学科保全生態学研究室(代表:西廣淳、担当:湯場崎輝・鄭禄仁・千葉大樹・山ノ内崇志)および日本国際湿地保全連合が作成しました。
- このデータベースは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC-BY(表示)として公開します。原作者を表示する際は、「東邦大学・保全生態学研究室 救荒植物データベース」とし、このページのURLと確認日を明示してください。
- データベースの内容についてお気づきのことがありましたら、西廣淳(j.nishihiro[at]gmail.com)にご連絡ください。※ [at]を@に変換
データベースについて
各項目(列)の意味は次の通りです。
列 | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
1 | ID | このデータベースでの通し番号 |
2 | 標準和名 | 救荒書(列6~11)に掲載された図版や説明文をもとに植物名を推定した、現在の標準的な和名 |
3 | 科名 | 標準和名に対応するAPG体系に準拠した科 |
4 | 学名 | 標準和名に対応するGreen List ver. 1.01に準拠した学名 |
5 | 別名 | 対象種の別名、通称 |
6 | 救荒本草(和刻本) | 朱シュク(著)松岡玄達(校訂)により享保1年(1716年)に刊行された、「救荒本草 和刻本」に掲載されている植物の名称。 |
7 | 救荒本草 | 小野職博(蘭山)の口授を門下生が書き取り寛政11年(1799年)に刊行された、「救荒本草」に掲載されている植物の名称。 |
8 | 救荒野譜(和刻本) | 王西樓・姚可成(著)松岡玄達(校訂)により享保1年(1716年)に刊行された、「救荒本草 和刻本」に掲載されている植物の名称。 |
9 | 備荒草木圖 | 建部清庵(著)により明和8年(1771年)に草稿作成、杉田立脚により天保4年(1833年)に刊行された「備荒草木圖」に掲載されている植物の名称。 |
10 | 艸木食法 救餓録 | 荘司健斎(著)により、天保の飢饉に際して書かれたとされる「艸木食法 救餓録」に掲載されている植物の名称。 |
11 | 救荒草品圖譜 | 伊勢国の安濃津の寛栗堂と混沌社から嘉永4年(1851年)に刊行された「救荒草品圖譜」に掲載されている植物の名称。 |
- 6~11の列の植物名は、それぞれの文献における掲載ページの画像にリンクしています。この列の空欄は、その植物の掲載が確認されなかったことを示します。
- 文献 6, 7, 8, 9, 10 の画像は、「浅見恵・安田健(編)近世歴史資料集成 第IV期 第10巻救荒【1】.2006年 科学書院」 から、発行元である科学書院(株)の許可を得てスキャンして掲載しました。文献11の画像は、「浅見恵・安田健(編)近世歴史資料集成 第V期 第9巻救荒【2】.2008年 科学書院」から、発行元である科学書院(株)の許可を得てスキャンして掲載しました。
- なお、スキャン元とした浅見恵・安田健(編)救荒【1】【2】には、ここで活用した以外の救荒書の内容や、それらの解説が掲載されています。
※ダウンロード用ファイルに画像リンクは含まれていません。
※学名は以下の表に示していませんが、ダウンロード用ファイルには含まれています。
救荒植物データベース ver190415 | 38.30 KB
ダウンロード